不器用なパティシエが見つけたお菓子作りの新常識 (2013/03/16) 田中 玲子 |
まえがきに、「お菓子づくりは”化学”だと思います」と書かれており、
そうなんですよね、で、それをわかってないで作るのと、
知った上で作っているのでは何かが違う、と共感いたしました。
その「何か」はこちらのレシピ本でじゅうぶん学べます。
ふつうのレシピ本は化学変化のことについてまでは、
書かれていませんし、そのとおりに作れば「なぜこうなるのか?」
というところまでわからなくても出来てしまいます。
しかし、書かれているとおりにしたはずなのに、失敗したことが
ありませんか?
はたして何が悪かったのか。最初きれいに出来たのになぜか、
2回めは失敗なんてことも、以前に私はありました。
なぜ、この作業が必要なのか、なぜこの材料を組み合わせるのか、
わかった上でのお菓子作りはアレンジもしやすいので、
おすすめです。
各章のはじめのレシピは、とても丁寧に、工程写真も多く掲載されて
いますので、次からのレシピもわかりやすいです。
ポイントになる材料には、赤いラインが引かれています、親切!
私はパウンドケーキ作りが苦手で。材料を混ぜっぱなしのレシピなので
皆さん簡単に作られるかと思いますが、
バターを使う時は副材料によって、出来上がりがまちまちでした。
別立て方法でしてみても、とくに違いがわからなかったのですが、
こちらの本に掲載されているコツは、プレーンタイプと、副材料を
混ぜ込む場合とに違いがあって目からウロコでした。
また、斬新な「焼きあがりチェック方法」も紹介されています。
竹串を刺せばいい、と思っていた私はびっくりでした、
細かな部分かもしれませんが必見です。
コツが掲載されているというと、
初心者向きのレシピ本かなと思われる方もいらっしゃるかと思いますが
基本的なお菓子だけではなく、
プレゼント用になる中級者向きのレシピもあり、
すでにお菓子作りの経験が多い方も、
初めての方が最初の1冊に選んでも、
楽しめてとても勉強になります!おすすめです。
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●道具について・材料について
●スポンジケーキ
いちごのショートケーキ、バナナのチョコレートクリームケーキ、
チェリーのレアチーズケーキ、バタークリームのオレンジケーキ
●ロールケーキ
グレープフルーツのロールケーキ、チョコとラズベリーのロールケーキ、
レモンジンジャーカードのロールケーキ
●パウンドケーキ
塩パウンドケーキ、3種のオレンジパウンドケーキ、
いちごミルクのパウンドケーキ、アップルジンジャークグロフ
●プチフールセック小さな焼き菓子
フードプロセッサーで作るジャムサンドクッキー、
はめこみクッキー、ストライプクッキー、
手で混ぜて作る塩ナッツクッキー、プラリネチョコクッキー、
ショコラハート、きな粉とごまの和三盆ボール、
ダッコワーズカフェ、抹茶と甘納豆のダッコワーズケーキ、
ダブルチョコレートのブラウニー、チェリーとピスタチオのブラウニー、
いちじくのブラウニー
●タルト
焼きいちごのクラフティタルト、アルザスのタルトレット、
グレープフルーツのタルト、フランナチュール、グリーンキッシュ
●パイ
ショソンオポンム、ミルフィーユ、コンベルサシオン
●シュー
シュークリーム、いちごクリームのクッキーシュー、2種のエクレール
●お菓子で使ったジャム、フルーツ煮
オレンジのジャム&皮のコンフィなど7レシピ
●コラム
お菓子作りの下準備、オーブンとのつきあい方