病気になったバーテンダーの罪ほろぼしレシピ (2012/09/28) 藤村 公洋 |
料理レシピの本はほんとにたまにしか読まないのです。
理由は、もう自分の型が決まっているから、っていう怠慢なんですが、
どうも三度三度の食事作りは楽しんで♪ の、域に入れてないのです。
決まりきったことだから、さしてテンションも上がらず毎日機械のように時間が来たら、
作れるものを考えるだけ、になっています。
でもこちらのレシピ本を読んで、根底から覆されて、グラっと揺れました。
新しく知ったこと、学ぶことが多くてうれしい混乱です。
著者の方は、バーテンダーをされており不摂生な生活から、
ご病気になられたことをきっかけに病状改善のため、
肉ナシ、油ナシ、乳製品ナシ、刺激物ナシ、生野菜ナシの食生活をはじめたのですが、
それらを排除するだけでなく、調理方法も斬新なのです。
週に1度の仕込みと当日の短時間調理!という、
健康になりたい方はもちろん、
共働きで忙しい方、ひとり暮らしの方もとても参考になるレシピを実践されています。
2章以降は1人分を基本としています。
保存は容器の大きさと仕込む量が合っていることが大事だそうで、
料理の量が減ってきたら保存容器も小さくするマメな気遣いが料理を長持ちさせる、
ということ。保存と容器の関係なんて考えたことなかったです。
調理で作りすぎた、余った部分を、入れるだけのモノ、という認識でした。
第1章は、それぞれに『3ヶ条』、
1冊通して著者のアドバイス『フジムラポイント』が掲載されています。
最初から、この組み合わせは…どんな味わになるのかな?という組み合わせが
多かったです。
まず気になったのが「お浸し」のページの「キャベツとレーズン」
レーズンが、『だしを吸ってプニっとする』んだそうで、
さっそく気になって仕方ありません!お浸しにまず、レーズンが選択されていることも
びっくりです。
第2章でもレーズンが気になってきます!レーズン買い置きしたくなります。
ごま和え、も白和えも、青菜でしか作ったことがありませんでしたが、
「にらとレーズン」「焼きミニトマトとバジルとアボカド」
え?え?どんな味わいなんだろう!って思えるレシピ、しかも簡単なのです。
「まったく混ぜない納豆を塩で味わうのもオツなものです」の提案にびっくりしたり。
『敗者復活戦』のページでは「あまり野菜はんぱ野菜をもう一度華麗に蘇らせたい」という
コンセプト、ほんとに役立ちます。うちの冷蔵庫の野菜は余り物だらけです。
そして、
冬の章の副題『冬の大根問題、大根1本を使い切れていますか?』
…全然です。煮物を作って余ってしなびて捨てることさえも!
いつも、鍋は適当にドサドサ材料を入れて作っていましたが、
大なべ、と小なべ でレシピが分けられていて、
少人数でも楽しめる工夫があります。
ル・クルーゼでのお米の炊き方も参考になったし、
目玉焼きへのこだわりが深いですね。
わたしは独身ですが調理担当を任されておりますので、
時間の節約にも多いになります!
大変参考になりました。
調味料の配合が、ぱっと見てすぐイメージできて、
仕込み手順もチャート式の図解になっているので、
料理をしたことない男性でも理解しやすいです。
何より手順が簡単ですのでおすすめです!
第1章 作りおきおかず
お浸し
小松菜と湯葉とクコの実、カリフラワーとゆず胡椒、オクラと焼きパプリカ、
フルーツトマトと青じそ、キャベツとレーズン、せりと桜の花の塩漬け、
空芯菜とホタテ
きんぴら
蓮根とコンニャク、ごぼう、じゃが芋、ゴーヤ、ししとう
煮物
にんじんとレーズンの塩煮、高野豆腐の甘辛煮、かぼちゃの塩煮、
里芋の甘辛煮、油揚げの甘辛煮、たけのこ甘辛煮
煮魚・焼き魚
たこのほうじ茶煮、さわらの幽庵焼き、いわしの梅煮、黒むつの煮つけ、
さばの味噌焼き
漬けもの
白菜の浅漬け、ぬか漬け
第2章 日替わりおかず
ごま和え
焼きオクラとアボカド、焼きミニトマトとバジルのアボカド、いかとアボカド、
春菊とレーズンとアボカド、加茂なすとアボカド、焼きかぶとアボカド
白和え
にらとレーズン、いちじくとクコの実、桃とスペアミント、巨峰と栗の甘露煮、
プルーンとクルミ、アスパラとエビ
酢味噌和え
まぐろとアボカド、ほたるいかと青ねぎ、かぶとパセリ、おかひじきとひじき
塩昆布和え
きゅうり、セロリ、クレソン、ラディッシュ
他力本願
湯豆腐、かまぼことドライトマト、ちくわとゆず胡椒、納豆、
とろろ昆布と梅干しのお茶漬け、金時豆、佃煮、さつま揚げの磯辺風
焼き野菜
蒸し野菜
敗者復活戦
ピクルス、ポタージュ、ラタトゥイユ、ミネストローネ
第3章 旬のおかず
春…アスパラ(焼きアスパラ・ゆでアスパラ)、豆(枝豆のひすい煮・グリーンピースの塩蒸し
空豆のさび煮)、あさり(蒸しあさり・あさりとクレソンのお浸し・あさりのにゅうめん)
夏・・・穴子(煮穴子・穴子大根・穴子と青ねぎの卵とじ・穴子とアボカド・穴子と水菜のサラダ)
らっきょう
トマト(トマトのポタージュ・ラヴィゴットソース・ケッカソース)
秋…秋刀魚(秋刀魚の塩焼き)
柿(柿のごま和え・柿白和え)
牡蠣(焼き牡蠣・蒸し牡蠣)
冬・・・大根(大根の白煮・大根もち・大根の醤油漬け・大根と油揚げ・ぶり大根)
小なべ(若竹なべ・ちくわのなべ・かつおのたたき風なべ・ほうれん草と生麩としらすのなべ)
大なべ(真鍋とキャベツとトマトのなべ・いわしのつみれとセロリのなべ)
第4章 ごはんと味噌汁
ごはん
朝ごはん(トマトと豆腐とバジルの味噌汁・にら玉・塩鮭・レタス納豆)
味噌汁(トマトもずく・トマトとベビーリーフ・トマトとパクチー・トマトとヤングコーン
トマトと落とし卵・トマトとあさり・新じゃがとパセリ・大根とぶり
なすとズッキーニとパプリカ・きゅうりとちくわ・長芋とキクラゲ・
ブロッコリーと油揚げ)
卵(卵焼き・目玉焼き)
弁当(三色弁当・サンドウィッチとラタトゥイユ・おにぎり弁当・煮穴子とアボカド弁当)
番外編 自分へのご褒美レシピ
カレーとハンバーガー(ネパール人に教わったチキンカレー・短角牛100%のハンバーガー)
焼きそばとサラダ(かつての夜食の定番あんかけ焼きそばサラダ・
西麻布の思い出の焼き明太子サラダ)
●特別寄稿 石丸元章 閏夜の雪の魔法や黒すぐり
●バーテンダーが綴る新たな挑戦の日々「罪ほろぼしレシピ」生活
●僕の生活は皿の買い出しからはじまった
●@kurosuguri43こと藤村公洋のTwitterライフ
●僕の食生活には欠かせません「罪ほろぼしレシピ」のパートナー
●味付けとだしの配分一覧